2018年 10月 29日
元気で働けること 野良仕事
私の好きな祖母 まさえの言葉
高校の夏休み中 午前10時ぐらい。
6:00~8:00のスケート部陸トレが終わって自宅にいる。
まさえ 「ふう、暑い、お茶にするかね!」
やすふみ「・・・」
TVを見ている。
まさえ 「運動だと思って、畑耕してくれないかね?」
やすふみ「・・・」
「部活やって疲れているんだから・・・」
「それに、畑耕すなんて、トレーニングにならない!」
まさえ 「そうかね」
お茶を飲みながら・・・
まさえ 「まあ、『元気で働けることは、ありがたいこと』 だね!」
やすふみ「・・・ (また、同じこと言ってるよ) 」
「・・・ (年寄りは、くどいから、やだね)」
お茶を飲み終えて ・・・
まさえ 「畑耕してくれないかね?」
やすふみ「・・・ (くどいなあ、やだなあ)」
まさえ 「悪いが・・・ 」
やすふみ「わかったよ! ・・・ やりゃいいんだろ!!」
ぶつぶつ 言いながら ・・・ 荒っぽく、畑をクワで耕す!
やすふみ「終わったよ! もういいでしょ!」
まさえ 「ありがとね。・・・ もうちょっとここも」
やすふみ「えー? ここだけって言ったじゃない!」
「・・・(くそったれ! もう絶対手伝わないからな!)」
やすふみ「もう、完全に終わったよ! 上がるよ!」
まさえ 「はい、ごくろうさん。ありがとうね」
やすふみ「・・・(ありがとうじゃないよ! もう、こんなにやらされて)」
・・・ 祖母の野良仕事は、まだまだ、続く。
・・・ そういえば、朝食時は、いつも祖母はいない
涼しいうちの農作業が効率よく、AM10時が朝食だ!
・・・ しかし、90歳過ぎて、良く農作業するね!
いったい何が楽しいのだろうか!
全く、わからん!
・・・ 作物の収穫時期になると
まさえ 「今年は、トマトが良くできたよ!」
やすふみ「確かに、美味いけど」
まさえ 「農薬使ってないから、安心だよ」
やすふみ「確かに、安心だけど」
まさえ 「沢山できたから、沢山食べて」
やすふみ「そんなに、トマトばっかり、食えないよ。もう!」
・・・ 部活から帰る。我が家は、夕食が遅い。高校生は腹が減る。
まさえ 「ジャガイモ蒸かしておいたよ!」
やすふみ「えー! ジャガイモか? お菓子ないの」
まさえ 「マヨネーズ付けたら、美味しいよ!」
やすふみ「・・・ (しょうがない、ジャガイモで我慢するか!)
「確かに、美味いけど」
まさえ 「農薬使ってないからね」
やすふみ「わかってるよ、前に聞いた」
「しかし、なんで、こんなに沢山茹でたの? 食いきれないよ!」
・・・ 月曜日の夕食は、中学生の妹が祖母と定番カレーをつくる。
まさえ 「取れた、モロコシ入れといたからね!」
やすふみ「・・・ (トウモロコシばっかりじゃん!)」
弟 「・・・ (兄弟で顔を見合わせる)」
妹 「お兄ちゃん 大盛りでいい?」
私・弟 「良いよ、大盛りで!」
「ほんと、・・・モロコシ多いなあ」
まさえ 「今年は、沢山取れたから」
「余ったら、冷凍して、冬でも食べられるよ」
私・弟 「・・・」
・・・ 食卓は、いつも、祖母の手作り野菜で満たされていた。
形は悪いが、安全で ・・・そして、美味しい
・・・ なぜ、そんなに野菜を作るのか?
90歳にして、確かに『元気』!
何のために、『働いて』いるのか?
誰に、『ありがたい』と言っているのか?
「元気で、働けることは、ありがたいことだ」 のセリフ
50歳を超えて、少しわかり出した気がする。
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